「タイル」の前の物語

敷瓦の世界―「タイル」の前の物語―
日本のタイルの前身ともいわれる敷瓦。大陸からの影響を強く受けた仏教建築の床材に使われ、施釉されたものについては瀬戸が中心的な生産地となっていきました。一方、茶道具の一種として愛でられる側面もあり、さまざまな技法や形のものが作られました。明治時代には白い化粧土をかけた陶器質の素地に、銅版転写を施す技法が流行し、後にはマジョリカタイルのデザインなども取り入れた「本業タイル」へと展開します。それは西洋のタイル文化が普及しつつあるときに、日本的な解釈で発展した「タイル」の姿でした。
本展は、地元の名家から当館に寄贈された敷瓦のお披露目と併せて、多様な敷瓦をご覧いただく貴重な機会となるでしょう。
| 会期 | 平成30年6月23日(土)~9月24日(月・祝) | 
|---|---|
| 会場 | 多治見市モザイクタイルミュージアム 3階ギャラリー | 
| 主催 | 多治見市モザイクタイルミュージアム | 
| 協力 | INAXライブミュージアム | 
| 観覧料 | 一般300円、団体250円、高校生以下無料(常設展観覧料でご覧いただけます) | 
| 休館日 | 月曜日(休日の場合は翌平日) | 
※関連企画は、それぞれお申し込みが必要です。
企画終了
明治時代、西洋のタイルを模して国産タイルが作られるようになる前から、釉薬のかかった本業敷瓦や、そこから発展した本業タイルが作られてきた瀬戸のまち。当時、どのように製陶業が行われていたのでしょうか?瀬戸市美術館の館長、服部文孝さんと一緒に、敷瓦のふるさとをめぐってみましょう。
| 講師 | 服部文孝(瀬戸市美術館館長) | 
|---|---|
| 開催日時 | 平成30年7月21日(土) 午前10時~12時頃 | 
| 集合場所 | 名鉄瀬戸線 尾張瀬戸駅前 | 
| 対象 | 中学生以上 | 
| 定員 | 20名(お申込先着順) | 

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企画終了
瀬戸本業窯は、代々、本業の技術を伝えてきた窯元です。15年ほど前に銅版転写による本業タイルを復元し、伝統的な技術を用いて製造を続けています。7代目の水野半次郎さんに教わりながら、大変な手間をかけて作られる工程の一部、転写を施す作業を体験してみましょう。ご自分が手掛けた一枚は、きっと特別な作品になるでしょう。
| 講 師 | 瀬戸本業窯 水野半次郎 | 
|---|---|
| 開催日時 | 平成30年9月1日 10:00~12:00 | 
| 対 象 | 小学生以上(小学生は保護者同伴) | 
| 定員 | 10名(お申込先着順) | 

profile | 水野半次郎|みずのはんじろう
磁器製造が伝わった江戸時代に、時流に流されることなく、中世以来の伝統を守ってきた本業窯の当主。
 1975年 父に師事し、7代目後継として作陶を始める。
 1985年 日本民藝展入選。
 1995年 「窯垣の小径」の整備に携わる。
 2003年 明治時代の本業タイルを復元。
企画終了
モザイクタイルミュージアムの「敷瓦の世界」展を見学した後、市之倉の幸兵衛窯に移動し、実際に敷瓦を用いたお茶席を体験します。タイルの前身と言われる「敷瓦」、その日本ならではの展開を感じてみませんか。
概要 モザイクタイルミュージアム特別展「敷瓦の世界」観覧→幸兵衛窯(お茶席体験(=軽装でOK)+見学)→モザイクタイルミュージアムで解散
| 講師 | 加藤亮太郎(作家、幸兵衛窯八代目) | 
|---|---|
| 開催日時 | 平成30年8月18日(土) 13:30~16:30 | 
| 集合場所 | 多治見市モザイクタイルミュージアム | 
| 参加費 | 1,000円(2館の観覧料を含む) | 
| 定員 | 15名(お申込先着順) | 

profile | 加藤亮太郎|かとうりょうたろう
1974年 七代加藤幸兵衛の長男として生まれる 
 1997年 京都精華大学美術学部陶芸科卒
 1999年 京都市立芸術大学大学院陶磁器専攻修了
 2000年 家業の幸兵衛窯に入る
 個展、グループ展など多数。
 うぶすなの家、古川美術館、INAXライブミュージアム等で茶会の席主などを務める。